こんにちは、たまです。
今回は、外来生物とはいったいなんじゃらほい。
ということで、できるだけ分かりやすく説明していきたいと思います。
写真はセイヨウタンポポ↓
UnsplashのViridi Greenが撮影した写真
外来生物とは
その名のとおり、外から来た生物のことです。
本来はそこの地域に生息していなかった生物が、人の活動によって他の地域から入ってきたものです。
※渡り鳥は人の活動とは関係なく移動している生き物なので外来生物ではありません。
外来生物には日本の外、つまり外国からやってくるものと、国内外来生物といって日本の中で元々住んでいなかったものが他地域からやってくるものがあります。
国内外来生物?!なんじゃそら??日本国内なんだから外来生物じゃないよ!!!なんて声も聞こえたり聞こえなかったり。
国内外来生物
それでは、例をだして話していきましょう。
日本にはアズマヒキガエルというカエルがいます。東日本を中心に生息しています。
そのカエル、実は北海道には元々生息していませんでした。しかし、今は北海道でも生息が確認されています。
日本国内ではありますが、北海道からみるとアズマヒキガエルは国内外来生物となるわけなのです。
大昔に外国からやってきたものは外来生物なの?
外から来た生物が外来生物なのは分かったけど、昔々の大昔に人の活動によって来たら全部外来生物なの?という疑問がでますよね。
結論的には『外来生物ではあるが、法律上は外来生物にあたらない場合もある。』というのが答えです。
法律的には明治以降に流入したものが外来生物として定義されています。
日本のカメを例にとって
日本ではかつて3種類のカメが在来種(※)であると考えられていました。ニホンイシガメ、ニホンスッポン、クサガメです。この中で、クサガメが外国から移入された外来生物なのではないかという研究結果が出されたのです。
しかしながら、移入されたと考えられるのは江戸時代です。つまり、外来生物である可能性は極めて高いが、法律上は外来生物ではない生き物というわけなのです。
ややこしや~
※在来種…古来よりその地域に生息している種
外来生物のなにがいけないの?
外来生物について話してきましたが
そもそも、外来生物がいるということの何がいけないの?
という疑問がありますよね。
外来生物は在来生物を食べ、生命を脅かすことがあったり、エサやすみかを奪ったりといったことがたくさんあるからなのです。
また、在来生物との間に子供ができるようになってくると、古来から生きてきた純粋な生物いなくなってしまうかもしれないのです。こわい!
外来生物は悪!悪者!本当にそうかな?
果たして外来生物は悪なのか?悪者なのか?
「いやいや、さっき、在来生物の生命を脅かす事があるとか言ってたじゃない。悪いでしょ」
と思う方、一旦立ち止まって考えましょ
外来生物は
『本来はそこの地域に生息していなかった生物が、人の活動によって他の地域から入ってきたもの』でしたね。
人の活動によって←
でしたね。ん?あ、私達の活動ですか!!
外来生物と呼ばれる生物たちは意図せず勝手に連れてこられたけれど、そこで懸命に生きてきた子たちなんです。それは、悪い事なのでしょうか…。
かわいそうだし、じゃあ、放置しよう!というわけではありませんよ。
外来生物を駆除したり管理したりして、できるだけ在来生物がのびのび生きていける環境にしていくべきだと思います。しかし、その、駆除管理をする際に、「悪い奴らだ!駆逐だ!一網打尽にする!」と思って行うのか、人間の起こしたことの後始末として行うのかでは、全く違うものだと思います。
最後に
私は生き物が好きです。外来生物問題にも興味があり、大学時代はそれについても学び、駆除や環境教育など行いました。
駆除は外来生物対策において有効な手法です。私も、実際に行いました。
ですが、『外来生物』だからと嬉々として駆除するのはなにか複雑な思いがします。淡々とやりましょうということではないのです。外来生物は悪い影響を与えますが、悪ではないし、一生懸命生きてきたんだということも、少しだけ心の片隅に置いてほしいなと思います。
かわいそうだから、別の場所に放すというのはやめてくださいね。
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